料理だけでなく、
それ以上の深いサービスを提供する喜び

2017年春の、箱根小涌園 天悠（以下、天悠）開業以来、「特別客室」でサービスを担当しています。「特別客室」を利用されるのは、天悠の中でも限られたお客様のみ。その多くは、「自然と和のおもてなし」をコンセプトとする天悠の空間でゆっくり過ごすことを目的とされています。そんなお客様の期待に応えるため、天悠では、チェックインからチェックアウトまで、一貫して同じ従業員が対応し、フロントから料飲までお客様と接点を持つあらゆる業務に携わっていきます。「特別客室」もそうしたオペレーションの一環です。チェックイン時に自分がお迎えしたお客様を、夕食時や朝食事に同じ担当者が接客し、チェックアウト時にはお見送りしています。たとえば、チェックイン時に周辺の観光のご案内をすると、夕食時にお会いした際は、「先ほどはありがとう。紹介してくれた観光スポットに行ってみたわよ」などと言っていただき会話が弾むことも。そこには料理だけでなく、さらなる深いサービスをお客様に提供できる喜びがあります。

日頃、サービスで心がけていることの一つは、お客様が召し上がるペースを合わせて、“出来立て”の料理を運ぶことです。「特別客室」の魅力は、専用の厨房があり、調理とサービスの従業員で連携が密に取れること。その特徴を活かして、お客様のペースに合わせた寸分狂わぬ配膳が可能となり、単純に料理を提供するだけではない、“おもてなし”を心がけています。また、日本酒から焼酎、ワインまであらゆる酒類が用意されており、ドリンク知識は必須。「純米酒と吟醸酒はどう違うの？」「この料理に合うお酒は何？」など、お客様からはさまざまなことを聞かれます。しかし、その全てに即答できるほどの知識は私にはなく、バー担当の方に教えていただきながら勉強中。レストランサービスは奥が深く、まだまだ学ぶべきことが山積みです。

「ダイニングはこね」
レストランサービスの仕事

「ダイニングはこね」は、和洋創作料理のレストラン。夕食は和洋創作料理のコース。お客様が召し上がるペースに合わせて、中央のオープンキッチンから“出来立て”の料理を一品一品運んで提供します。朝食は、洋食、和食のどちらかをお選びいただくスタイルです。食事だけでなく会話を通したおもてなしサービスを提供します。