得意の語学力で、
外国人のお客様にも安心感を

開業担当としてホテルグレイスリー浅草への異動が決まったとき、日本の伝統的な街であり、海外からのお客様が多いことが想定されるホテルで、自分の語学力を活かして仕事ができそうだと思い、期待感でワクワクしました。実際に開業後１年経った今、お客様の８〜９割が外国人のお客様です。そんな中で、フロント担当として自分の語学力を活かしてお客様のお役に立つことができることに大きなやりがいを感じています。たとえば、ある時、日本語が話せない韓国のお客様が、ご自分のお子様が夜明けに熱を出してお困りになっていました。そのお客様は日本語が話せない方だったので、英語対応ができる病院を探すことに。ところが、その日は日曜日だったため休診日の病院が多く、診療してくれる病院を探し出すのはとても大変でした。しかし、なんとか見つけてお客様にご案内でき、そのお客様からは後日、感謝のお手紙をいただきました。

言葉が通じない日本を訪れ、不安を感じている外国人のお客様に安心して日本の観光を楽しんでいただく。私はそのための力になれればといつも考えています。当ホテルの従業員全員が使えるよう、英語の接客用語をまとめてマニュアル化する取り組みを行っているのもその一環です。丁寧な英語を話せる従業員が揃っているという評判が伝われば、きっと当ホテルのイメージアップにもつながるはずです。私は語学を学ぶのが趣味で、英語、中国語、日本語、母国語の韓国語を話すことができるので、そうした自分の強みを活かしてホテルに貢献できたらと考えています。しかし、それ以外の言語は対応ができず、たとえばイタリア語やスペイン語などは翻訳機に頼っているのが現状です。ただ、そうした場面を何度も経験して思うことがあります。それは、本当に大切なのは言葉ではなく心ということです。例え上手に話せなくても、一生懸命心を込めて接すればお客様に安心感を持ってもらえますし、逆に言葉が流暢であっても思いやりのない対応をしてしまえば、良い印象を持たれることはありません。これは、私自身が過去に経験していることです。今後も、相手をおもてなししようとする気持ちを忘れず、お客様との心の交流ができるように、努力していきたいです。

「ホテルグレイスリー浅草」
フロントの仕事

フロントはチェックイン・チェックアウトを含め、様々な手続きやサービスを担当します。具体的には、チェックイン時の予約確認、部屋割り（ルーミング）、他部署への情報伝達など。また、観光目的で宿泊される外国人のお客様が多いため、ホテル周辺の観光スポット、飲食店などのご案内も重要な仕事です。当ホテルでは、おすすめレストランマップや観光地への行き方などを作成し、お客様へのわかりやすいご案内を心がけています。